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女性司法書士's Tea Room なんでもコラム 第4回 離婚と住宅ローンの落とし穴 tea_img

離婚することは、結婚することよりも膨大なエネルギーを必要とする、と、前回にもお話ししました。
非常に多くの決めなければならないこと、行わなければならない手続などを無我夢中でこなし、ひととおりのことが済んでやっと落ち着いた、と思っていた矢先に、思いもよらない問題が降りかかってきた!というご相談を、時々お受けすることがあります。

それは、結婚していた頃に契約した、住宅ローンについてです。

夫婦共稼ぎが当たり前の生活スタイルとなった最近では、家を購入・新築する際に、住宅ローンの契約も夫婦連名で行うケースが増えています。
夫婦間が円満なうちは何の問題もない夫婦連名ですが、離婚後に、これが大きな問題となって、のしかかってくるのです。

住宅ローンの夫婦連名の契約は、正確には「連帯債務契約」または「連帯保証契約」といいます。通常は、夫がメインの債務者(「主たる債務者」といいます)となって、住宅ローンの返済は夫名義の口座引き落としで行い、妻は「連帯債務者」または「連帯保証人」として契約することが多いです。
「連帯債務者」または「連帯保証人」は、単なる添え物ではありません。
主たる債務者である夫がローンを返済できなくなった際に、全額を支払う責任がある、という意味で、実質的に主たる債務者と同じ立場といえます。

「私はこの家を出て行くから、住宅ローンは引き続きあなたが払ってね。」
離婚の際に、このように合意して、しばらくは平穏に生活していたのに、ある日突然、金融機関から、「住宅ローンの支払いがされていないので、連帯債務者(または連帯保証人)であるあなたが支払ってください」という通知文書が届くことがあるのです。
もう離婚して、あの家にも住んでないし、あの人とも何の関係もないのに?

そうです。たとえ離婚して、元夫と何の関係もなくなっていても、連帯債務者(または連帯保証人)である以上、連帯債務契約(または連帯保証契約)の変更や解除を行わない限りは、住宅ローンに対する責任が免除されることはありません。
離婚した女性の多くは、母子家庭となり、充分とはいえない収入と、児童扶養手当や養育費などで、ぎりぎりの生活をしていらっしゃいます。そこへいきなり、数千万円単位の債務の支払を求められ、どうして良いかわからない、と途方にくれる、という方が、少なからずいらっしゃるのです。

ということで、今回のまとめです。
離婚の際には、次の点についても、必ず確認しておきましょう。

1 住宅ローンはあるか?
2 ある場合、住宅ローン契約の名義は夫単独か、夫婦連名か?
3 夫婦連名の場合、離婚後の支払いを、どちらが行うのか?
4 離婚後も夫が支払いを継続するなら、夫婦連名の契約を、夫単独に変更できないか?

※4については、金融機関の同意が必要となるので、実際には簡単なことではないのですが、理想を言えば、契約を夫単独に変更し、自分は完全に住宅ローン契約から抜ける、というのが最善です。

冒頭で、離婚の際には非常にたくさん決めなければならないことがあると記しましたが、住宅ローンについても、ぜひ忘れずに相手方と話し合っておきましょう。

では、もしも契約をそのままにしていて、膨大な金額の請求が来たら、もうどうすることもできず、一生かかっても支払わなければならないのでしょうか?
いいえ、そのようなケースでも、解決方法は必ずあります。悲観することはありません。ぜひ、私達司法書士をはじめとする専門家にご相談ください。

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